転職活動 2022

昨年12月から今年2月にかけて転職活動をして、4月から新しい会社で働くことになりました。

きっかけ

前職はリブセンスという会社で、主に求人メディアを運営しています。自分は新卒入社から6年間在籍し、データエンジニア/MLOpsエンジニアをしていました。また2018年からは、京都にオフィスを構えて学生アルバイトを受け入れる仕事に取り組んでいました。

京都での仕事は、CS/DSの素養のある学生さんを雇ってMLシステムの効果改善やMLOpsツールの開発を手伝ってもらうというものです。よく誤解されるのですが新卒採用が主眼ではなく、あくまでアルバイトとして学業に支障のない範囲で働いてもらい、会社はその成果を享受し、学生は報酬と就労体験を得る、というのが第一の目的でした。会社からすれば採用というわかりやすい結果を求めがちなところで、よくぞこんな企画を実現させてくれたと思います。設立以来、人事・労務・総務・コーポレートITの方々には本当にお世話になり、大変感謝しています。

この仕事はとても充実したもので、学生時代の自分よりもはるかに優秀なメンバーと接し、多くの刺激を受けました。これほどの人たちを受け入れるからにはしっかり結果を残さねばと思い、試行錯誤を重ねて、少なくとも投資に見合う成果は出せていたはずです。

2020年までに安定的に事業・組織に貢献できる体制が整い、これから拡大というところで、コロナ禍により状況が一変しました。採用活動は全面停止となり、対面でのペアプロやホワイトボードを使うディスカッションもできず、生産性が大きく下がってしまいました。最終的には会社の状況もあいまって、オフィスの閉鎖とアルバイトの受け入れ終了が決まりました。

要はこうして手離れが良くなってしまったのが転職のきっかけです。京都オフィス以前からやっていたML基盤構築の仕事でも会社に十分に貢献できたので、良いタイミングなのでしょう。

12月 会社選び

11月末に上長に退職意向を伝え、年内で候補固め〜年明けから選考〜4月頭に入社というスケジュールを決めました。

12月は多くの知人に話を聞きにいきました。エンジニアの同期や友人はもちろん、前職の上司や人事・PdMの先輩後輩、昔のアルバイト先のはてなでお世話になった人たちなど、十数人ほどでしょうか。この2年はなかなか人と会えなかったので、久々の楽しい時間でした。転職相談のつもりが、いけばなと連珠とサイモン・シンの話で盛り上がって気づいたら3時間、なんてこともありました。

並行してカジュアル面談にも行きました。データに関わる仕事があること・前職とは別の領域の事業会社であること以外、面談先は特にこだわりませんでした。このとき役立ったのがLAPRASというサービスです。以前Scoutyという名前だった頃に会社に遊びに行ったのを思い出し、ステータスを変更してみると、予め自分でリストアップしていた会社の半数ほどからアクションがきて驚きました。どこまで再現性のある体験なのかはわかりませんが、こちらから連絡する手間が省けたのはシンプルにありがたかったです。

これらを経て会社選びの軸が定まりました。まずは現在のスキルが活き、待遇が大きく下がらないこと。次に、前職と異なるデータや問題設定を扱えること。そして、そこにいる人と一緒に働きたいと思えることです。これに沿って面談した中から3社の選考を受けることに決めました。

前職の元同僚からもいくつかお誘いをもらったのですが、せっかく初めての転職活動なので普通に市場に出てみたかったのと、知り合いが多いと甘えてしまいそうだったので、今回は遠慮しました。機会があればぜひ飲みましょう!

1月 選考開始

年明けに3社に応募して選考が開始しました。選考過程は全てリモートでした。各社の選考内容の詳細は書きませんが、どの会社でも一般的な面接と技術課題を伴う面接の両方が設定されました。

多少の準備はしたつもりですが、あとでこうすれば良かったなと思うことはたくさんあります。特に仕事についての質問では、地方オフィスの立ち上げというのがエンジニアには珍しい経験だったこともあって、背景や内容を口頭でもっと簡潔に説明できるようにしておくべきでした。

逆に良かったのは、職務経歴書を3つのエピソードに絞って Google Docs 1ページに収めておいたことです。前職で採用側での面接を何度かやったのですが、職務経歴書の項目が多いと、自分が聞きたい部分と相手の伝えたい部分が噛み合わないことがありました。そのことを踏まえ、自分の場合は思い切って細かいタスクや技術スタックの話を省きました。それが功を奏して、そこから聞かれたと思われる質問には、概ね自分の話したかったことを答えられたと思います。

3社とも選考それ自体が良い体験で、難しい問いが投げかけられることはあっても、不快に思うようなことは一切なく、いずれも最後まで選考を受けました。

2月 内定・オファー・承諾

初の転職だったのと、Web系としては長い6年という在籍期間、加えて現在の待遇がそれなりに良かったこともあり、満足できるオファーが出るかは正直不安でした。しかし結果的には3社とも無事内定をもらい、待遇もすべて前職以上で全く不満はありませんでした。中にはいまの1.5倍の額を提示してくれた会社もあって驚きました。

最後の決定にはかなり悩みましたが、 Ubie のオファーを承諾しました。

前職はすでに色々なものが出来上がり存在している環境だったので、キャリアを自由に選べるうちに、新しく動きの速いところに入ってみたい、というのが理由のひとつです。

そしてもうひとつ。自分はもともと、コンピュータやデータは生活や経済を豊かにするためのものと考えていましたが、 Ubie のプロダクトに触れていると、困っている人を助けるのにも使えるんだなと感じます。どちらが良い仕事だとかいった考えはありませんが、次は後者にも関わってみたくなりました。

そんなわけで4月からは新しい環境です。なんか良いことばかり書いてて、実際前職の仕事の幕切れを除けばつらいことも特にないのですが、泥臭い話とかはいっぱいあるので、またお話しましょう!